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基礎知識

配当はいつもらえるか — 権利確定日・権利付最終日・支払日

2026/08/21 更新4分で読了

一言でいうと

配当を受け取れるかどうかは、「権利確定日」に株主名簿に載っているかどうかで決まります。 そして株主名簿に載るには、権利確定日そのものではなく、その2営業日前までに買っておく必要があります。

日付は4つあります。混同しやすいのは最初の2つです。

日付意味
権利付最終日この日の取引終了までに買えば配当を受け取れる。権利確定日の2営業日前
権利落ち日権利付最終日の翌営業日。この日に買っても、その期の配当は受け取れない
権利確定日(基準日)会社が株主名簿を確定する日。多くの会社では決算期末と中間期末
支払日実際に配当金が振り込まれる日。権利確定日のおおむね2〜3か月後

日付の数え方

株式を買っても、その場で株主になるわけではありません。決済(受け渡し)が済んで初めて株主名簿に載ります。 日本の株式決済は2019年7月16日から「約定日を含めて3営業日目(T+2)」に短縮されており、この2営業日のずれが権利付最終日と権利確定日の差になっています。

3月末が権利確定日で、その週の月〜金がすべて営業日である場合の例です。

月      火        水          木          金
                              権利付最終日 権利落ち日
                                          (3/31が権利確定日)

間に土日祝が入ると前倒しになります。 3月31日が日曜であれば、権利確定日は直前の営業日である3月29日(金)に、権利付最終日はその2営業日前の3月27日(水)になります。カレンダーの日数ではなく営業日で数えるのがつまずきやすい点です。実際の日付は会社の開示や証券会社の案内で確認してください。

年に何回もらえるか

日本の上場企業でもっとも多いのは年2回(中間配当と期末配当)です。定款で中間配当を定めていない会社は年1回(期末のみ)で、四半期ごとに配当する会社もありますが日本では少数です。

権利確定月は、決算月から機械的に決まります。

決算月期末の権利確定月中間の権利確定月(年2回の場合)
3月期3月9月
12月期12月6月
2月期2月8月

いつ振り込まれるか

期末配当は、定時株主総会で決議されてから支払われます。 3月期決算の会社なら、株主総会は6月下旬に開かれるのが一般的で、支払いはその直後になります。3月末に権利が確定してから、実際に受け取るまで約3か月空くことになります。

中間配当は取締役会の決議で支払えます(定款に定めがある場合)。決議から支払いまでは期末配当より短く、権利確定から2か月程度で振り込まれることが多くなっています。

配当金の受け取り方法は複数ありますが、証券口座で受け取る「株式数比例配分方式」を選んでいるかどうかで扱いが変わります。NISA口座で配当を非課税にするには、この方式を選んでいる必要があります。 郵便局で受け取る方式のままだと、NISAで買っていても配当には課税されます。

配当には通常20.315%(所得税15%・復興特別所得税0.315%・住民税5%)が源泉徴収されます。当サイトが記事に載せている配当額・配当利回りはすべて税引前の数字です。

よくある誤解

「権利確定日に買えば間に合う」

間に合いません。権利確定日に買っても決済が済むのは2営業日後なので、その期の株主名簿には載りません。買うのは権利付最終日の取引終了までです。逆に、権利落ち日に売っても配当は受け取れます。権利付最終日の終値の時点で保有していれば権利は確定しているためです。

「権利確定の直前に買えば配当の分だけ得をする」

一般には得をしません。権利落ち日には配当を受け取る権利が消えるので、その分だけ株価が下がりやすくなります。 1株100円の配当がある銘柄なら、理論上は権利落ち日に100円程度下がります。配当100円を受け取っても株価が100円下がれば手元の資産は変わらず、配当には約20%の税金がかかる分だけ不利になります。

実際には需給や相場全体の動きに左右されるので、下がらないことも、それ以上に下がることもあります。ただし「配当分がそのまま上乗せの利益になる」という理解は成り立ちません。

「予想配当が出ていれば、その金額は確定している」

確定していません。会社予想の配当は業績とともに修正されます。期初予想を期中に引き上げる会社もあれば、下方修正して減配する会社もあります。当サイトの分析記事で期初予想と実績の両方を並べているのは、その会社が予想をどう出す傾向にあるかを見るためです(配当利回りと配当性向)。

「配当利回りが高いほど良い」

利回りは株価が下がっても上がります。業績悪化で株価が下落した結果として利回りが高く見えている場合、次の期に減配されて利回りも株価も下がることがあります。利回りの水準だけでなく、その配当が利益から無理なく払えているか(配当性向)、過去に減配していないかを合わせて見る必要があります。

当サイトでの扱い

銘柄ページには、直近期の1株配当と100株(1単元)あたりの年間配当額、権利確定月を掲載しています。金額はすべて税引前で、出所は各銘柄の最新の分析記事です。

権利確定月は「決算期末と中間期末を基準日とする」という一般的な例にもとづく当サイトの整理であり、会社が公表した日付そのものではありません。当サイトは、会社が公表した確定情報と当サイトの推定を必ず区別して表示する方針をとっています(分析の方針と手法)。正確な基準日は、会社の決算短信や株主総会招集通知でご確認ください。

配当の推移そのものの読み方は配当利回りと配当性向、次の決算発表がいつかは決算スケジュールとカタリストの考え方を参照してください。