投資の基礎知識
指標の意味、有価証券報告書の読み方、中期投資の考え方。分析記事を読む前提となる知識をまとめています。
貸借対照表の読み方 — 総資産・純資産・利益剰余金
貸借対照表は決算日という一時点で、会社がお金をどう集めてどう使っているかを示す表です。総資産が 増えても成長とは限らず、利益剰余金があっても現金があるとは限りません。ツムラの総資産急増と未来工業の 自己株式を例に、左右の対応関係から読む方法を整理します。
キャッシュ・フロー計算書の読み方 — 現金の増減を3つに分ける
キャッシュ・フロー計算書は現金の増減を営業・投資・財務の3区分で示します。フリーキャッシュフローが マイナスでも悪いとは限らず、財務キャッシュ・フローのプラスがむしろ危険信号のこともあります。ツムラの 設備投資と愛知時計電機の営業CFを例に、区分ごとの読み方を整理します。
決算スケジュールとカタリストの考え方
株価が動くのは、決算や配当・制度変更といったイベントのときです。3月期企業の年間開示サイクルと、 カタリストを「時期×方向×確度」で整理する方法、会社公表日と推定日を混同しない注意点までを整理します。
損益計算書の読み方 — 売上高から純利益まで
損益計算書は売上高から段階的に費用を引いて5つの利益を並べた表です。営業利益・経常利益・当期純利益は それぞれ意味が違い、伸び方が食い違う決算にこそ読む価値があります。愛知時計電機の純利益+35.9%と 経常利益+9.3%の乖離を例に、段階利益の読み分け方を整理します。
利益とキャッシュはなぜズレるのか — 運転資本と減価償却費
会計上の利益と、実際に増える現金は一致しません。ズレの二大要因は運転資本と減価償却費です。黒字でも 現金が枯渇する黒字倒産の仕組みから、在庫積み増しが利益と現金に与える逆向きの影響まで、ツムラと愛知時計 電機の実例で整理します。
スクリーニングの落とし穴 — 表示された数字を疑う
スクリーニングは銘柄探しの出発点であって、結論ではありません。予想配当利回りは会社予想とは限らず、 ROAは定義で1.5倍変わり、PBR1倍割れは割安とは限りません。当サイトが実際に確認したズレを例に、表示値を そのまま信じないための確認手順を整理します。
セグメント情報の読み方 — どの事業で稼いでいるか
セグメント情報は、連結全体では見えない事業別・地域別の売上と利益を示します。売上構成比と利益構成比の ズレに稼ぎ頭が現れ、区分は会社が決めるため時系列比較には注意が要ります。愛知時計電機とツムラを例に 読み方を整理します。
決算短信の1ページ目だけで分かること
決算短信は速報ですが、投資判断に必要な主要数値のほとんどが1ページ目のサマリーに集約されています。 業績・配当予想・次期見通しの読み方と、スクリーナーの予想利回りをここで検算する手順を、当サイトの 記事作成手順そのものとして公開します。
有価証券報告書とは — 決算短信との違いと、EDINETでの探し方
有価証券報告書は金融商品取引法にもとづく法定開示書類で、監査を受けた確定情報が載ります。速報である 決算短信との役割分担、EDINETでの無料の探し方、2024年の四半期報告書廃止までを、投資判断に使う視点で 整理します。
「事業等のリスク」の読み方 — 定型文と本音を見分ける
有価証券報告書の「事業等のリスク」は網羅的に書かれる一方、多くは免責的な定型文です。記載の順序・具体性・ 定量化・前年からの変化に注目すると、会社が本当に重く見ているリスクが見えてきます。ツムラの中国依存を例に 読み方を整理します。
有報の構成と、どこから読むか
有価証券報告書は数百ページに及びますが、章の構成は決まっており、目的別に必要な箇所だけを開けば十分です。 5期分の経営指標・事業等のリスク・大株主・セグメント情報がそれぞれどこにあるか、財務諸表本体より注記が 重要な理由まで整理します。
配当利回りと配当性向 — 「予想」利回りの中身を確かめる
スクリーニングに表示される予想配当利回りは、会社が開示した配当予想にもとづくとは限りません。 未来工業では表示4.64%に対し、会社予想ベースでは3.09%でした。差が生まれる仕組みと確認手順を整理します。
自己資本比率と有利子負債 — 財務の安全性をどう測るか
自己資本比率は総資産のうち返済不要の資金がどれだけあるかを示します。ただし高いほど良いわけではなく、 低下したこと自体が問題とも限りません。未来工業80.7%とツムラ54.3%を対比して読み方を整理します。
PBR(株価純資産倍率)とは — 1倍割れは割安のサインか
PBRは「株価が1株あたり純資産の何倍か」を示す指標です。1倍割れは解散価値を下回る状態とされますが、 それだけで割安とは言えません。BPSの中身と、ROEとの関係から、1倍割れの意味を整理します。
PER(株価収益率)とは — 実績と予想で数字が変わる
PERは「株価が1株あたり利益の何倍か」を示す指標です。ただし分母の利益に実績を使うか会社予想を使うかで 数字は変わり、そもそも予想を出していない会社もあります。計算方法と、数字を受け取るときの確認点を整理します。
ROEとROA — 同じ会社でも数字が違って見える理由
ROEとROAは資本効率を測る指標ですが、特にROAは分子に経常利益を使うか純利益を使うかで値が1.5倍変わります。 実際に未来工業では10.20%と6.84%という2つの数字が流通しています。定義の違いと読み分け方を整理します。
PERとPBRだけで割安判断してはいけない理由
同じPER10倍でも、資本効率と成長率が違えば意味はまったく変わります。指標を単独で見ず、 何を確認するためのものかを整理します。