その他金融(リース・総合金融)
リース会社を出自とする総合金融グループは、単一の金利スプレッドではなく、リース・不動産・PE(未公開株)投資・保険・海外事業など複数の事業から利益を得る構造を持つ。銀行のように預金を主な調達源にせず、社債・借入金など有利子負債による市場調達が中心になるため、金利動向・自社の信用格付け・資金調達コストの影響を強く受ける。また持分法適用会社や投資先の株価・業績変動が決算に大きく反映されやすく、四半期ごとの利益の振れが一般事業会社より大きくなりやすいという構造的な特徴がある。
その他金融(リース・総合金融)セクターの見方(当サイトの整理)
個社の分析に入る前に、この産業に共通してかかる制約と、決算書のどこを見れば状態が分かるかを整理しています。
- 収益がどこから生まれるか
- リース、不動産、事業投資(PE)、保険、海外事業など複数の柱。単一の金利スプレッドではなく、投資先の売却益と事業運営益の積み上げで利益が構成される。どのセグメントが今期の利益を作ったかによって、翌期の再現性がまったく違う。
- 業績を左右する外部要因
- 市場金利と自社の信用格付け(いずれも調達コストに効く)、株式・不動産市況(投資先の評価と売却タイミングを左右する)、海外事業の為替。預金という調達源を持たないぶん、市場環境の変化が調達側から先に効く。
- 決算書のどこを見るか
- セグメント利益の内訳と、そのうち資産・投資先の売却益がいくらを占めるか。純利益の伸びが売却益によるものなら翌期には残らない。持分法適用会社の損益や投資先の公正価値の変動が決算に直接反映されるため、四半期の利益は一般事業会社より大きく振れる。
- 配当・株主還元の傾向
- 配当性向の下限と自社株買いを組み合わせ、いずれか高いほうを採るといった方針を置く企業がある。数値目標の形が各社で違うため、配当利回りだけを比べず方針の文言そのものを読む。
- 指標を読むときの注意
- ROEやPERを一般事業会社と横並びで比べても、事業構成が違いすぎて意味を持たない。セグメント別の資産と利益を見て、どの事業にどれだけ資本を置き、そこからどれだけ回収できているかで評価する。