当サイトの記事はすべて個人の見解であり、投資助言ではありません。必ずご自身で一次情報を確認のうえ、ご自身の判断と責任で投資を行ってください。

複合小売・個人向けサービス

アパレル・娯楽・冠婚葬祭など、性格の異なる複数の店舗型事業を組み合わせて展開する企業群。単一事業の景気変動リスクを事業ポートフォリオの分散で緩和する構造を持つ一方、各セグメントは天候・季節・少子化・余暇消費の多様化など、それぞれ異なる構造的な逆風にさらされる。郊外ロードサイド立地の店舗網が多く、出退店のペースと既存店売上高の増減が損益を左右する。

複合小売・個人向けサービスセクターの見方(当サイトの整理)

個社の分析に入る前に、この産業に共通してかかる制約と、決算書のどこを見れば状態が分かるかを整理しています。

収益がどこから生まれるか
店舗ごとの売上と、そこにかかる賃借料・人件費という固定費の差。紳士服・カラオケ・ブライダルのように性格の異なる事業を併せ持つため、全社の営業利益は「稼いでいるセグメントが赤字のセグメントを埋めている」構造になっていることが多い。
業績を左右する外部要因
景気よりも生活様式そのもの。スーツの着用機会の減少や婚礼件数の減少は構造の変化なので、景気が回復しても戻らない。加えて店舗の多くが郊外ロードサイドにあり、賃料と最低賃金の上昇が固定費に直接効く。
決算書のどこを見るか
何よりセグメント情報。全社の営業利益だけを見ると、縮小している事業と伸びている事業が相殺されて見えなくなる。店舗を減らす局面では減損損失が特別損失に出るため、営業利益と当期純利益が大きく乖離する。保有不動産の多い企業では、賃貸収入と含み益が実質的な下支えになる。
配当・株主還元の傾向
保有資産は厚い一方で本業の利益が振れるため、配当は業績連動と安定配当の折衷になりやすい。株主優待を還元の一部として位置づける企業もあり、配当だけでは還元の全体像がつかめないことがある。
指標を読むときの注意
PBRの低さは、含み益のある不動産を簿価で抱えていることの裏返しである場合と、本業が構造的に縮小していることの裏返しである場合がある。どちらなのかはセグメント別の営業利益と保有不動産の中身を見ないと判断できない。

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