レオン自動機(6272) 増収でも営業利益は減益、売上高営業利益率13.5%→12.3%の理由
本記事をお読みになる前に
本記事は筆者個人の見解であり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載内容は有価証券報告書等の公開情報にもとづく分析ですが、正確性・完全性を保証するものではなく、将来の株価や業績を約束するものでもありません。投資判断は必ずご自身で情報を確認し、責任をもって行ってください。本記事はあくまで参考情報としてご利用ください。
生成AI利用本記事は、決算短信・有価証券報告書などの一次情報をもとに、生成AIを用いて作成・編集しています。掲載する数値は一次情報との照合を行っていますが、誤りが含まれる可能性を排除できません。重要な数値は必ず出典元の原典でご確認ください。
レオン自動機株式会社
2026/07/28 時点
株価
1,520円
時価総額
431.56億円
配当利回り
3.95%
年間60円
PER
10.5倍
PBR
0.95倍
ROE
9.5%
ROA
10.8%
経常利益ベース
自己資本比率
79.1%
配当性向
40.1%
※ 指標は記事執筆時点のスナップショットです。最新の数値はご自身で証券会社等の情報をご確認ください。
この記事の結論
- 2026年3月期は売上高420億14百万円(前期比+7.1%)と増収になった一方、営業利益は51億74百万円(同-2.3%)と減益で、売上高営業利益率は13.5%から12.3%へ低下した。経常利益は営業外収支の改善もあって55億88百万円(同+3.2%)と増加し、純利益は38億98百万円(同+0.2%)とほぼ横ばいで着地した。
- 営業利益率の低下について、原材料費・労務費の上昇と製品構成の変化の両方が仮説として考えられるが、今回参照した決算短信の主要数値だけではどちらが主因かは特定できない。
- 配当は当初予想48円から実績58円へ、期中に+10円(+20.8%)増額された。2027年3月期は60円を会社が予想しており、これを株価1,520円で計算した利回りは3.95%になる。
- 自己資本比率は79.1%と極めて高く、財務の安全性は高い。一方で投資キャッシュ・フローは-19億99百万円から-84億74百万円へ拡大し、現金及び現金同等物の期末残高は157億77百万円から111億17百万円へ減少している。
- PERは実績ベースで10.51倍。会社の2027年3月期予想EPS149.14円を使うと10.19倍まで下がる。営業利益率の低下を一時的なものと見るか、構造的な変化の兆しと見るかが、この銘柄を判断するうえでの分かれ目になる。
目次11項目
1. 概要
レオン自動機は、2026年7月28日時点でPBR0.95倍・PER10.51倍・ROE9.5%・ROA10.8%(経常利益ベース)という水準にあります。会社が開示している2027年3月期の年間配当予想は60円で、株価1,520円に対する利回りは3.95%です。
指標の並び以上に目を引くのは、2026年3月期は売上高が前期比+7.1%と増収になった一方で、営業利益は-2.3%の減益になっていることです。売上高営業利益率は13.5%から12.3%へ低下しました。増収なのに本業の利益率が下がっているのはなぜか、これがこの記事でいちばん掘り下げたい論点です。
2. 会社概要とビジネスモデル
レオン自動機は栃木県宇都宮市に本社を置く食品機械メーカーです。主力製品は包あん機(生地で具材を包む工程を自動化する機械。饅頭などが典型例)とクロワッサン製造機で、いずれも国内で高いシェアを持つとされます。事業内容は食品加工機械・食品生産プラントの開発設計・製造・納入設置・試運転・試験生産・操作マニュアル作成・保守点検、および食品の開発・提案で、これらを国内・海外で手がけています。
社名は、物質の変形・流動を扱う学問「レオロジー」に由来しており、主力製品の包あん機はこの理論を応用したものとされます。機械は世界127の国と地域に輸出されており、各国の民族食(その国・地域独自の食品)の自動化生産に活用されています。
強みと弱みの整理
強み
包あん機・クロワッサン製造機での高い国内シェアと127カ国への輸出網
主力製品である包あん機とクロワッサン製造機は、いずれも国内で高いシェアを持つとされます。加えて機械は世界127の国と地域に輸出されており、各国の民族食の自動化生産に活用されるなど、特定の国・地域に依存しない広い販路を持ちます。
自己資本比率79.1%という極めて高い財務健全性
自己資本比率は2025年3月期末の78.5%から2026年3月期末は79.1%へさらに上昇しました。当サイトでこれまで扱った1762高松コンストラクショングループ(46.7%)や6294オカダアイヨン(45.2%)と比べても際立って高い水準です。
2023年3月期以降、業績はV字回復し過去最高水準に達した
2021年3月期・2022年3月期は営業利益11〜14億円まで落ち込みましたが、2023年3月期以降は回復基調をたどり、2025年3月期には営業利益53億円と過去最高水準に達しました。
弱み
2026年3月期は増収でも営業利益が減益、利益率が低下した
売上高は前期比+7.1%と伸びた一方、営業利益は-2.3%の減益で、売上高営業利益率は13.5%から12.3%へ低下しました。詳細は第4節で扱います。
自己資本比率が高い分、ROEは9.5%にとどまる
財務は極めて健全ですが、その裏返しとして自己資本が厚く、ROE(自己資本利益率)は9.5%と単体では突出した水準ではありません。
投資キャッシュ・フローが急拡大し、現金が減少した
投資活動によるキャッシュ・フローは前期の-19億99百万円から今期は-84億74百万円へ拡大し、現金及び現金同等物の期末残高は157億77百万円から111億17百万円へ減少しました。何に投資したかの内訳は、本記事で参照した資料からは確認できません。
3. 業績の推移
数値で確認する
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | 営業CF | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2018/03 | 27,900 | 3,600 | 3,710 | 2,690 | — | — |
| 2019/03 | 28,400 | 3,330 | 3,510 | 2,470 | — | — |
| 2020/03 | 26,900 | 2,890 | 2,930 | 1,970 | — | — |
| 2021/03 | 22,300 | 1,400 | 1,620 | 1,610 | — | — |
| 2022/03 | 26,600 | 1,100 | 1,470 | 1,490 | — | — |
| 2023/03 | 35,300 | 3,010 | 3,210 | 2,740 | — | — |
| 2024/03 | 37,700 | 4,880 | 4,990 | 3,680 | — | — |
| 2025/03 | 39,214 | 5,298 | 5,415 | 3,889 | 5,754 | 78.5% |
| 2026/03 | 42,014 | 5,174 | 5,588 | 3,898 | 4,516 | 79.1% |
| 2027/03会社予想 | 42,900 | 5,620 | 5,690 | 4,020 | — | — |
読み取れることは3つあります。
2021年3月期・2022年3月期はコロナ禍等の影響で落ち込んだ。 売上高は2019年3月期の284億円から2021年3月期は223億円まで縮小し、営業利益も33.3億円から14億円、さらに2022年3月期は11億円まで落ち込みました。
2023年3月期以降はV字回復し、2025年3月期に過去最高水準へ達した。 売上高は2023年3月期に353億円まで回復し、2024年3月期377億円、2025年3月期392億円(決算短信ベースでは392億14百万円)と拡大が続きました。営業利益も2023年3月期の30.1億円から2024年3月期48.8億円、2025年3月期53億円へと大きく伸び、過去最高水準に達しています。
2026年3月期は増収でも営業利益は足踏みし、2027年3月期は会社が増益への反転を計画している。 2026年3月期は売上高420億14百万円(前期比+7.1%)と増収が続いた一方、営業利益は51億74百万円(同-2.3%)とやや減益になりました。2027年3月期については、会社は増収率が+2.1%へ鈍化する一方、営業利益は+8.6%の増益を計画しており、今期とは逆に「増収率よりも増益率が高い」計画になっています。
4. 増収なのに営業利益が減益なのはなぜか
これがこの決算でいちばん注意すべき点です。2026年3月期の主要な数字を並べます。
| 項目 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 392億14百万円 | 420億14百万円 | +7.1% |
| 営業利益 | 52億98百万円 | 51億74百万円 | -2.3% |
| 売上高営業利益率 | 13.5% | 12.3% | -1.2pt |
| 経常利益 | 54億15百万円 | 55億88百万円 | +3.2% |
| 純利益 | 38億89百万円 | 38億98百万円 | +0.2% |
出典:2026年3月期 決算短信
売上高は前期比+7.1%と伸びているのに、営業利益は同じ期に-2.3%の減益です。 増収のペースに対してコストの伸びがそれを上回ったことになります。一般論として、この種のギャップが生じる背景としては、原材料費や労務費といった製造コストの上昇によって原価率が上がった可能性と、利益率の異なる製品・案件(国内向けと海外向け、機械本体とアフターサービスなど)の構成比が変化した可能性の、大きく2つが考えられます。
ただし、今回参照した決算短信の主要数値だけでは、このどちらが主因なのか、あるいは両方が同時に起きているのかを特定することはできません。 セグメント別・品目別の詳細な内訳は本記事で参照した資料の範囲には含まれていないため、断定は避けます。
なお、経常利益は営業外収支の改善もあって+3.2%の増加となり、純利益もほぼ横ばい(+0.2%)で着地しています。営業利益の段階で生じた減益が、経常利益・純利益の段階では大きな悪化として表れていない点は付け加えておく価値があります。
言い換えると、この銘柄を検討するうえでの論点は「売上高営業利益率の1.2ポイントの低下を、原材料・労務費上昇による一時的なコスト圧迫と見るか、それとも製品構成の変化を伴う構造的な変化の兆しと見るか」という一点に集約されます。どちらであるかは、会社が2027年3月期に計画する売上高営業利益率13.1%程度(営業利益56億20百万円÷売上高429億円で試算)への回復が実際に起きるかどうかで、ある程度判別できると考えられます。
5. 配当の推移
| 決算期 | 期初予想 | 年間配当 | 期初比 | 配当性向 |
|---|---|---|---|---|
| 2010/03 | — | 5円 | — | — |
| 2025/03 | — | 44円 | — | 30.4% |
| 2026/03 | 48円 | 58円 | +10円 | 40.1% |
| 2027/03会社予想 | 60円 | 60円 | — | 40.3% |
- 2010/03:参考値(IR BANK集計)。長期的な増配基調の起点として参照。
- 2025/03:中間21.00円・期末23.00円。
- 2026/03:当初予想は中間24.00円・期末24.00円(合計48円)。中間を27.00円、期末を31.00円へ増額修正し、実績合計58円(当初予想比+10円、+20.8%)で着地した(IR BANK集計でも同じ経緯を確認)。
- 2027/03:中間30.00円・期末30.00円の予想。
配当は長期的に増加してきました。IR BANKの集計によれば2010年3月期は5円でしたが、2025年3月期には44円(中間21円・期末23円)まで積み上がっています。
注目すべきは2026年3月期の期初からの増額です。 当初予想は中間24円・期末24円の合計48円でしたが、期中に中間を27円、期末を31円へ増額修正し、実績は合計58円(当初予想比+10円、+20.8%)で着地しました。配当性向も前期実績の30.4%から40.1%へ上昇しています。この「期初は保守的に出して期末にかけて増額する」パターンは、当サイトが1762高松コンストラクショングループ(当初予想90円→実績130円)でも確認したものと似た形です。
2027年3月期は、会社が中間30円・期末30円の合計60円を予想しています。株価1,520円に対する利回りは3.95%です。この3.95%は会社が明示的に開示した予想にもとづく数値です。
6. 会社の現状と直近の動き
2027年3月期について、会社は以下の業績予想を出しています。
| 項目 | 2027年3月期予想 | 2026年3月期実績比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 429億円 | +2.1% |
| 営業利益 | 56億20百万円 | +8.6% |
| 経常利益 | 56億90百万円 | +1.8% |
| 純利益 | 40億20百万円 | +3.1% |
| EPS | 149.14円 | — |
出典:2026年3月期 決算短信
会社は、2026年3月期とは逆の構図を計画しています。増収率は+2.1%へ鈍化する一方、営業利益は+8.6%の増益を見込んでおり、これは売上高営業利益率を12.3%から13.1%程度(営業利益56億20百万円÷売上高429億円で試算)まで回復させる計画に相当します。 第4節で触れた利益率低下が一時的なものだったのか、この計画どおりに回復するのかが、次の決算で確認すべき最初のポイントになります。
もう一つの注目点は、投資キャッシュ・フローの動きです。2026年3月期は投資キャッシュ・フローが-19億99百万円から-84億74百万円へ大きく拡大し、現金及び現金同等物の期末残高は157億77百万円から111億17百万円へ減少しました。営業キャッシュ・フロー自体は45億16百万円のプラス(前期57億54百万円)を確保しており、本業からの現金創出力そのものは維持されていますが、大型の投資が先行している格好です。設備投資なのか有価証券購入なのかといった内訳は、今回参照した決算短信の主要数値からは特定できません。
7. 業界とセクターの状況
同じ「machinery」(機械)セクターに属する記事として、当サイトにはすでにオカダアイヨン(6294)があります。同じセクターでも、両社の性格は対照的です。
| レオン自動機(6272) | オカダアイヨン(6294) | |
|---|---|---|
| セクター | 機械 | 機械 |
| 主力製品 | 包あん機、クロワッサン製造機などの食品機械 | 油圧ブレーカ等の解体機械(アタッチメント) |
| 需要の性格 | 国内外の食品メーカー向け(127の国と地域への輸出) | 国内の解体・改修工事、公共インフラ更新工事が中心 |
| 直近期の売上高 | 420億14百万円 | 269億91百万円 |
| 直近期の売上高営業利益率 | 12.3% | 8.4% |
| 自己資本比率 | 79.1% | 45.2% |
| 予想配当利回り(会社予想ベース) | 3.95% | 3.79% |
この2社を並べると、同じ機械セクターでも需要の広がり方が対照的であることが分かります。 レオン自動機は127の国と地域という広い輸出網を持ち、海外の食品メーカーの設備投資が業績を左右する一方、オカダアイヨンは国内の解体・改修工事やインフラ更新工事という、より国内需要に偏った構造です。自己資本比率もレオン自動機の79.1%に対しオカダアイヨンは45.2%と大きく異なり、財務の安全性という点ではレオン自動機が際立って高い水準にあります。
このほか、当サイトが扱ってきた電気機器・建設資材セクターの7931未来工業(自己資本比率80.7%)・7723愛知時計電機(同74.8%)、建設業の1762高松コンストラクショングループ(同46.7%)と比べても、レオン自動機の79.1%は未来工業に次いで高い水準に位置します。
「machinery」セクターに構造的に決まっていることとしては、受注生産に近い性格を持ち国内外の設備投資サイクルに業績が連動しやすいこと、鋼材等の金属素材を多く使う製品では原材料価格の変動を受けやすいこと、そして海外展開している企業では為替の影響が加わることが挙げられます。レオン自動機は127の国と地域への輸出という広い海外展開ゆえに、この「為替の影響」という構造的な制約をオカダアイヨンよりも強く受けると考えられますが、具体的な為替感応度や輸出先の構成は、本記事で参照した資料からは確認できません。
8. 今後のスケジュール
2027年3月期 第1四半期 決算発表
過去の発表時期からの推定
2027年3月期 第2四半期(中間) 決算発表
過去の発表時期からの推定
2027年3月期 第3四半期 決算発表
過去の発表時期からの推定
2027年3月期 通期 決算発表
過去の発表時期からの推定
決算発表日はいずれも過去の発表時期からの推定です。確定日は同社のIRサイトで確認してください。
9. 想定されるカタリスト
会社は通期で売上高429億円(+2.1%)・営業利益56億20百万円(+8.6%)を計画しており、これは売上高営業利益率を12.3%から13.1%程度(5,620÷42,900で試算)まで回復させる計画に相当する。四半期の進捗から、この回復ペースに乗っているかを確認できる最初の機会になる。
2026年3月期は中間24円の予想から27円へ増額した実績がある。同様のパターンが続くかどうかが、次の配当を見るうえでの着目点になる。
投資キャッシュ・フローは-19億99百万円から-84億74百万円へ拡大し、現金同等物は減少した。設備投資か有価証券購入かなど内訳は今回参照した決算短信の主要数値からは確認できず、今後のIR資料での開示が判断材料になる。
同社の機械は世界127の国と地域に輸出されており、各国の民族食の自動化生産に活用されている。為替動向や輸出先各国の食品メーカーの設備投資意欲の変化が業績に影響すると考えられるが、具体的な感応度は本記事で参照した資料からは確認できない。
10. 想定されるリスク
第2節の強みと同じ分量で、弱気材料を整理します。
営業利益率の低下が一過性か構造的かが見えないリスク。 2026年3月期の売上高営業利益率13.5%→12.3%への低下が、原材料費・労務費上昇による一時的なコスト圧迫なのか、製品構成の変化を伴う構造的なものなのかは、今回の資料からは判別できません。もし後者であれば、増収が続いても利益率がさらに切り下がる可能性があります。
投資キャッシュ・フローの急拡大と現金減少のリスク。 投資キャッシュ・フローは-19億99百万円から-84億74百万円へ拡大し、現金及び現金同等物は157億77百万円から111億17百万円へ減少しました。何に投資したのか、その投資が今後の収益にどう結びつくのかは、本記事で参照した資料からは確認できません。仮に投資の回収に時間がかかる場合、財務の余裕度が徐々に低下する可能性があります。
127の国と地域への輸出という為替・海外需要変動のリスク。 広い輸出網は強みである一方、為替相場の変動や、輸出先各国の食品メーカーの設備投資意欲の変化に業績が影響を受けやすい構造でもあります。具体的な為替感応度や国・地域別の売上構成は、本記事で参照した資料からは確認できません。
11. まとめ:どう判断材料にするか
2026年3月期のレオン自動機は、売上高420億14百万円(前期比+7.1%)と増収になった一方、営業利益は51億74百万円(同-2.3%)の減益で、売上高営業利益率は13.5%から12.3%へ低下しました。経常利益は営業外収支の改善もあって+3.2%増加し、純利益はほぼ横ばい(+0.2%)で着地しています。配当は当初予想48円から実績58円へ+10円増額され、2027年3月期は60円が予想されています。指標面ではPER10.51倍・PBR0.95倍・ROE9.5%・ROA10.8%(経常利益ベース)という水準にあり、自己資本比率79.1%という高い財務健全性も備えています。
一方で、増収なのに本業の利益率が下がったという現象の理由は、今回参照した決算短信の主要数値だけでは特定できませんでした。原材料費・労務費の上昇と製品構成の変化という2つの仮説のどちらが主因かは分かりません。加えて投資キャッシュ・フローが急拡大し、現金及び現金同等物は減少しています。
判断の分かれ目は、この売上高営業利益率1.2ポイントの低下をどう評価するかです。 会社が2027年3月期に計画する13.1%程度への回復(営業利益+8.6%・増収率+2.1%という計画)を素直に受け止め、一時的なコスト圧迫と見るなら、高い自己資本比率と緩やかな増配基調を備えた銘柄として評価できます。一方で、この低下を製品構成の変化を伴う構造的なものと見るなら、次期以降も利益率が回復するかどうかを確認してから判断したいところです。
次に確認すべきは、2026年8月上旬に予定される2027年3月期第1四半期決算です。売上高営業利益率が回復方向に向かっているか、そして通期計画(売上高+2.1%・営業利益+8.6%)に対する進捗がどうなっているかが、この記事の見立てを検証する最初の材料になります。
この記事の見立てが外れたと判断する条件
以下のいずれかが起きた場合、本記事の整理は前提から崩れます。買うかどうかを判断する際は、 強気材料と同じだけこちらも見てください。
- 2027年3月期第1四半期以降も売上高営業利益率が2026年3月期の12.3%を下回る水準にとどまり、会社が計画する13.1%程度(営業利益56億20百万円÷売上高429億円で試算)への回復が確認できない場合。今回の減益が一時的でないことを示唆する。
- 2027年3月期の会社予想(売上高429億円・営業利益56億20百万円・経常利益56億90百万円・純利益40億20百万円)を大きく下回る決算が続いた場合。
- 2027年3月期の配当が予想60円(中間30円・期末30円)を下回って着地した場合、あるいは配当性向が予想40.3%から大きく乖離して減配方向に振れた場合。長期的な増配基調と、期中に増額してきた実績にもとづく見立てが崩れる。
- 自己資本比率が2026年3月期末の79.1%から大きく低下し(目安として70%を下回るなど)、投資キャッシュ・フローの拡大が財務健全性を損なう規模まで進んだ場合。
参考文献・引用元
- 01レオン自動機「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」
連結経営成績、連結財政状態、連結キャッシュ・フローの状況、配当の状況、2027年3月期の連結業績予想(1〜2ページ目付近)を参照。 / 2026/05/15 開示
- 02IR BANK「レオン自動機(6272) 決算まとめ/配当金の推移」
2018年3月期以降の通期業績(売上高・各利益)、および配当の期初予想・修正・実績の履歴を、有価証券報告書・決算短信を集計した二次情報として参照した(2026年7月29日時点の表示)。2024年3月期以前の数値は同サイトの表示値(億円単位に丸めた値)にもとづく。